ソドムSODOM)は、ドイツ出身のスラッシュメタル・バンド。

ジャーマン・スラッシュの代表格であり、日本では「クリーター」「デストラクション」と共に認知されている。デビュー以来3人組のスタイルを頑なに守ってきたが、2018年から4人編成に移行した。トム・エンジェルリッパーを除き、メンバーチェンジが非常に多いバンドである。

略歴

1980年代

  • 1981年、トム・エンジェルリッパー(Vo/B)、アグレッサー(G)、ライナー・フォッケ(Ds)により結成される。
  • 1982年、フォッケが脱退し、クリス・ウィッチハンター(Ds)が加入。
  • 1983年、デモテープ『Witching Metal』をリリース。
  • 1984年、デモテープ『Victims of Death』をリリース。アグレッサーが脱退し、グレイヴ・ヴァイオレイターが新ギタリストとして加入。西ドイツのインディペンデント・レーベルSteamhammerと契約する。
  • 1984年、5曲入りEP『イン・ザ・サイン・オブ・イーヴィル - In The Sign Of Evil - 』をリリース。グレイヴが脱退し、デストラクターが新ギタリストとして加入。
  • 1985年、1stアルバム『オブセスド・バイ・クルエルティ - Obsessed By Cruelty - 』をリリース。本アルバムまではブラックメタルの要素が強い音楽性である。後にデストラクターが脱退(その後、クリーターに加入)。
  • 1986年、新ギタリストとしてフランク・ブラックファイアが加入。3曲入りEP『エクスパース・オブ・ソドミィ - Expurse Of Sodomy - 』をリリース。本アルバムから本格的にスラッシュメタルのサウンドとなる。クリーター、ダーク・エンジェルとともにヨーロッパツアーを行う。
  • 1987年、2ndアルバム『パーセキューション・マニア - Persecution Mania - 』をリリース。
  • 1988年、ライブアルバム『モータル・ウェイ・オブ・ライヴ - Mortal Way Of Live - 』をリリース。
  • 1989年、3rdアルバム『エージェント・オレンジ - Agent Orange - 』をリリースし。西ドイツのナショナルチャートの37位にランクインし、ドイツ国内で10万枚の売り上げを記録する。フランクが脱退(その後、クリーターに加入)。後任に、元アサシンのマイケル・ホフマンが新ギタリストとして加入。

1990年代

  • 1990年、4thアルバム『ベター・オフ・デッド - Better Off Dead - 』をリリース。スタジオのエンジニアの就任のためマイケルが脱退し、当時21歳の無名の新人アンディ・ブリングスが新ギタリストとして加入。
  • 1991年、初来日。
  • 1992年、5thアルバム『タッピング・ザ・ヴェイン - Tapping The Vein - 』をリリース。本アルバムではトムのグロウルがフィーチャーされ、よりデスメタルの要素が強いサウンドとなる。その後アルコール依存症とテクニック不足を理由にクリスが解雇され、元リヴィング・デスのアトミック・シュタイフが新ドラマーとして加入。
  • 1993年、オーストリアの歌手、ウド・ユルゲンスのカヴァー曲を表題にしたミニアルバム『アーバー・ビッテ・ミット・ザーネ - Aber Bitte Mit Sahne - 』をリリース。
  • 1994年、6thアルバム『ゲット・ホワット・ユー・ディザーヴ - Get What You Deserve - 』をリリース。本アルバムから8thアルバムまではハードコア・パンクの要素が強いサウンドとなる。本アルバムでは所謂「オーバーダブ」を施さず、ライブ音源のように3人で演奏した音をそのままアルバムに収録している。ライブアルバム『マルーンド・ライヴ - Marooned Live - 』をリリース。アンディが脱退し、ダーク・ストラーリが新ギタリストとして加入。
  • 1995年、7thアルバム『マスカレード・イン・ブラッド - Masquerade In Blood - 』をリリース。
  • 1996年、ダークがドラッグの使用・売買の容疑で逮捕される。そのため、アルバムに伴うツアーは中止となり、一時活動停止状態に陥る。アトミックが脱退し、ボビー・ショットコウスキ(Ds) とベルネマン(G) が加入。
  • 1997年、8thアルバム『ティル・デス・ドゥ・アス・ユナイト - 'Til Death Do Us Unite - 』をリリース。
  • 1999年、9thアルバム『コード・レッド - Code Red - 』をリリース。

2000年代

  • 2001年、10thアルバム『M-16』をリリース。クリーター、デストラクションとともにツアーを行う。
  • 2002年、ライブイベント「EXTREME THE DOJO」の第3回目への出演のため、10年ぶり3度目の来日を行う。
  • 2003年、バンコクでのライブを収めたアルバム『ワン・ナイト・イン・バンコク - One Night In Bangkok - 』をリリース。
  • 2006年、11thアルバム『ソドム - Sodom - 』をリリース。9月に「THRASH DOMINATION 06」のため来日し、デス・エンジェル、オンスロート、ドラゴンロードと共演する。
  • 2007年、デビューEP『イン・ザ・サイン・オブ・イーヴル』に当時の未発表曲を加え、発表当時のメンバーで再録した12thアルバム『ファイナル・サイン・オブ・イーヴィル - Final Sign Of Evil』をリリース。クリスにとっては遺作の一つになる。
  • 2008年、9月7日に元メンバーのクリスが43歳で死去。死因は肝不全。

2010年代

  • 2010年にドラマーのボビーが個人的理由により脱退。10月に後任ドラマーに元DESPAIRのマッカを迎える。11月、13thアルバム『イン・ウォー・アンド・ピーシズ - In War And Pieces』をリリース。ホビーは本アルバムまでの担当となった。
  • 2011年1月13日に元メンバーのダークが死去。死因はオーバードーズ。
  • 2013年4月、14thアルバム『エピトミ・オブ・トーチャー - Epitome Of Torture』をリリース。
  • 2015年3月、「THRASH DOMINATION 15」にて5度目の来日を果たす。
  • 2016年8月、15thアルバム『ディシジョン・デイ - Decision Day』をリリース。
  • 2018年1月、ベルネマン(Gt)とマッカ(Ds)が脱退し、全盛期時代の旧メンバー フランク・ブラックファイア(Gt)が29年ぶりに復帰。他2名が新加入し4人編成に移行。同年11月、4人編成として初の新作EP「Partisan」をリリース。脱退した2名は後にバンド「BONDED」を結成。
  • 2019年11月、昨年に続く新作EP「Out of the Frontline Trench」を発表し、日本では前作とカップリングした企画盤『アウト・オヴ・ザ・フロントライン・トレンチ パルチザン』としてリリース。

2020年代

  • 2020年、ドラマーのステファン・ハスキーが脱退。後任にトニー・メルケルが加入。11月、4人編成初となる16thアルバム『ジェネシス・ナインティーン - Genesis XIX』をリリース。

メンバー

※2021年5月時点

現ラインナップ

  • トム・エンジェルリッパー (Tom Angelripper、本名:Thomas Such) - ボーカル/ベース (1981- )
  • フランク・ブラックファイア (Frank Blackfire、本名:Frank Gosdzik) - ギター (1986-1989, 2018- )
  • ヨルク・セガッツ (Yorck Segatz) - ギター (2018– )
  • トニー・メルケル (Toni Merkel) - ドラムス (2020- )

旧メンバー

ギター
  • アグレッサー (Aggressor、本名:Frank Testegen) (1981-1984)
  • グレイヴ・ヴァイオレイター (Grave Violator、本名:Pepi Dominic) (1984-1985, 2007)
  • デストラクター (Destructor、本名:Michael Wulf) (1985 - 1986) ♱RIP.1993年
  • ミヒャエル・ホフマン (Michael Hoffman) (1990)
  • アンディ・ブリングス (Andy Brings) (1991-1995)
  • ダーク・ストラーリ (Dirk Strahlimeier) (1995-1996) ♱RIP.2011年
  • ベルネマン (Bernemann、本名:Bernd Kost) (1996-2018)
ドラムス
  • ライナー・フォッケ (Rainer Focke) (1981)
  • クリス・ウィッチハンター (Chris Witchhunter、本名:Christian Dudeck) (1982-1993, 2007) ♱RIP.2008年9月7日
  • アトミック・シュタイフ (Atomic Steif、本名:Guido Richter) (1993-1996)
  • ボビー・ショットコウスキ (Bobby Schottkowski) (1996-2010)
  • マッカ (Markus "Makka" Freiwald) (2010-2018)
  • ステファン・ハスキー (Stefan "Husky" Hüskens) (2018-2020)

ディスコグラフィ

スタジオアルバム

  • 『オブセスド・バイ・クルエルティ』- Obsessed By Cruelty (1986年)
  • 『パーセキューション・マニア』- Persecution Mania (1987年)
  • 『エージェント・オレンジ - Agent Orange (1989年)
  • 『ベター・オフ・デッド』- Better Off Dead (1990年)
  • 『タッピング・ザ・ヴェイン』- Tapping The Vein (1992年)
  • 『ゲット・ホワット・ユー・ディザーヴ』- Get What You Deserve (1994年)
  • 『マスカレード・イン・ブラッド』- Masquerade in Blood (1995年)
  • 『ティル・デス・ドゥ・アス・ユナイト』- 'Til Death Do Us Unite (1997年)
  • 『コード・レッド』- Code Red (1999年)
  • 『M-16』- M-16 (2001年)
  • 『ソドム』- Sodom (2006年)
  • 『ザ・ファイナル・サイン・オブ・イーヴル』- The Final Sign of Evil (2007年)
  • 『イン・ウォー・アンド・ピーシズ』- In War And Pieces (2010年)
  • 『エピトミ・オブ・トーチャー』- Epitome of Torture (2013年)
  • 『ディシジョン・デイ』- Decision Day (2016年)
  • 『ジェネシス・ナインティーン』- Genesis XIX (2020年)

ライブアルバム

  • 『モータル・ウェイ・オブ・ライヴ』- Mortal Way of Live (1988年)
  • 『マルーンド・ライヴ』- Marooned Live (1994年)
  • 『ワン・ナイト・イン・バンコク』- One Night in Bangkok (2003年)

EP他

  • Witching Metal (Demo) (1983年)
  • Victims of Death (Demo) (1984年)
  • 『イン・ザ・サイン・オブ・イーヴィル』- In The Sign Of Evil (1984年)
  • 『エクスパース・オブ・ソドミィ』- Expurse Of Sodomy (1987年)
  • 『オウスゲボム』- Ausgebombt (1989年)
  • 『ザ・ソウ・イズ・ザ・ロウ』- The Saw Is the Law (1991年)
  • 『アーバー・ビッテ・ミット・ザーネ』- Aber Bitte mit Sahne (1993年)
  • Sacred Warpath (2014年)
  • Partisan (2018年)
  • Out of the Frontline Trench (2019年)
    • 『アウト・オヴ・ザ・フロントライン・トレンチ パルチザン』(2019年) - 日本独自企画

コンピレーション

  • 『テン・ブラック・イヤーズ』- Ten Black Years (1996年)
  • 30 Years Sodomized: 1982–2012 (2012年)

DVD

  • Lords Of Depravity Part1 (2005年)

出典

外部リンク

  • Sodom.com 公式サイト(英語)
  • TomAngelripper.com トム・エンジェルリッパーのHP(ドイツ語)

Sodom Band

Pin de Adriana Locura Metalera en Metal Sodom band, Fotos de banda

Sodom live beim Rock Hard Festival 2016 Bands AZ Rockpalast

Music Sodom

Sodom live beim Rock Hard Festival 2016 Bands AZ Rockpalast