芬陀院(ふんだいん)は、京都市東山区にある臨済宗の寺院。臨済宗東福寺派大本山・東福寺の塔頭である。雪舟が作庭したという庭園があることから雪舟寺とも呼ばれる。
歴史
元亨年間(1321年~1324年)、一条経通が父一条内経のため、東福寺開山・円爾(聖一国師)の法孫にあたる定山祖禅(じょうざんそぜん)を開山として創建。以後、今日まで摂関家の一家である一条家の菩提寺とされる。院号は内経の法号「芬陀利華院」にちなむ。元禄年間(1688 - 1704年)、一条兼輝によって再興された。宝暦5年(1755年)の火災後、恭礼門院の旧殿を移築している。
建造物
- 書院 - 宝暦5年(1755年)の火災焼失後に桃園天皇の皇后・恭礼門院の御所の一棟を下賜され、移築したもので、明治32年(1899年)に改築された。
- 図南亭(となんてい) - 昭和44年(1969年)に茶道に造詣の深かった一条恵観(昭良)の三百年忌に当り再建された茶室で、露地には恵観ゆかりの勾玉の手水鉢と屑屋形灯籠が残されている。
- 唐門
庭園
方丈の南庭と東庭は、画聖として知られる雪舟が作庭したと伝わる枯山水庭園である。ただし、雪舟作庭を立証する史料はない。元禄と宝暦の火災などにより一部荒廃したが、昭和14年(1939年)に重森三玲により復元された。
アクセス
- 京阪本線 鳥羽街道駅もしくは東福寺駅下車、徒歩
- JR奈良線 東福寺駅下車、徒歩
脚注
参考文献
- 佐和隆研・奈良本辰也・吉田光邦編『京都大事典』、淡交社、1984
- 原田伴彦偏『京都千年 3 庭と茶室』、講談社、1984
- 竹貫元勝『京都の禅寺散歩』、雄山閣、1994
関連項目
- 一条家
- 日本庭園
- 枯山水
- 雪舟
- 香山常榮廣利禪寺
- 保寧山瑠璃光禪寺
外部リンク
- 芬陀院の写真



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